食物繊維をとろう【管理栄養士コラム】

🥕食物繊維のはたらき🥦

健康にいいとされる食物繊維。実は大きく分けて2種類あります。

 

ひとつは不溶性食物繊維。水に溶けない不溶性です。

腸の動きを促し、食べ物の流れが滞らないようにしたり、便のかさを膨らませて排泄を促します。これらの働きは腸内環境をよくし、便秘や腸の動きを防いでくれます。

 

もうひとつは水溶性食物繊維です。

水分を取り込んで膨らみ、胃でかさをまして消化をゆっくりにしてくれます。消化吸収がゆっくりになることで血糖の上昇が穏やかになり、コレステロールの吸収も防ぎます。脂質異常症や糖尿病の予防・症状改善に役立つはたらきがあります。

 

この2種類の食物繊維は植物性の食品であればほとんど双方が含まれます。種類によって差はありますが不溶性食物繊維を多く含む食品が多いので、量をしっかりとることで、様々な生活習慣病を予防・改善することができますよ。

ゴボウ、納豆などは比較的水溶性食物繊維の割合が多いといえます。

食物繊維は植物性の食品、野菜やまめ、きのこ、穀類など様々な食品に含まれます。

積極的に野菜類を摂取するように心がけましょう。

 

🥕食物繊維の目標量🥦

おおよそ20g以上が目標量です。

通常の食事で大量に摂取するのは難しい栄養素なので、野菜を摂りすぎることは心配しなくても大丈夫!

食物繊維を多く含む食品には、おから(1食50g程度/5.8g)、納豆(1パック50g/3.0g)、ゴボウ(1/4本50g程度/2.9g)、ブロッコリー(1/4個60g/2.6g)、エリンギ(1本40g/1.7g)、アボカド(1/2個90g/4.8g)、ひじき(乾燥大さじ1杯5g/2.2g)などがあります。

ビタミンとの兼ね合いもありますし、食べ飽きないよう様々な野菜を食べていきたいですね。

煮たり茹でたりすることでかさが減り、量を摂取しやすくなりますので、生だけに頼らず加熱調理したおかずも活用しましょう。

 

🥕穀類に含まれる食物繊維🥦

コメや麦などの主食も植物性ですから食物繊維を含みます。

特に多いのはライ麦パン(1個72g/4.0g)、そば(100g/3.7g)、スパゲッティ(100g/2.7g)など。逆にコメは少ないです(一膳150g/0.5g)。

玄米ご飯なら一膳あたり2.1gありますので、精米されてしまう部分に多く含まれているようです。

 

麺類を用いる食事では、塩分や油の量、ビタミンやたんぱく質との兼ね合いに注意する必要があります。主食をメインとした一皿料理では栄養が偏りやすいので、バランスに気を付けて活用していきましょう。

 

🍽管理理栄養士監修レシピ🍴

【食物繊維たっぷりメニュー ごぼうと牛肉のなべ】

(分量はひとりあたり)

・牛蒡 1/4本

・牛きりおとし 100g程度

・ねぎ 1/4本

・白菜 200g程度

・しいたけ 2~3個

・えのき 1/4株

・白だし

 

①材料の準備

牛蒡をたわしかくしゃくしゃにしたアルミホイルで擦り洗い、薄くななめスライスか笹がきにする。

白菜は一口サイズにざく切りに切るか、葉と分けて芯を繊維にそって細くうすぎりにすると口当たりが良い。

しいたけは軸をはずし、好みで一口サイズに切り分ける。

えのきはおがくずのある根元を切り落とし、手で裂く。

ネギは好みの大きさに切る。

 

②鍋を用意して煮始める

白だしをパッケージ表記を参考に水で薄め、鍋に張る。

白菜、牛蒡、しいたけ、えのきを鍋に入れて煮る。

 

③残りの具材を煮る

肉とねぎを追加して煮る。肉に火が通れば完成。

 

牛蒡と相性のいい牛肉を合わせた、野菜たっぷりの鍋です。舞茸やぶなしめじなどのきのこ類や、人参をスライスして入れてもおいしいです。

 

ごはん一杯を合わせることで1日に必要な食物繊維の半分を摂取することができます。